FXとは
FXは「Foreign Exchange」の略で、日本語では外国為替証拠金取引と呼ばれる金融商品です。
この仕組みでは、外国通貨を売買し、為替レートの変動を利用して利益を得ます。
例えば、「日本円から米ドルへ両替し、米ドルの価値が上がったら日本円へ両替して戻す」ようなイメージです。
このような取引をインターネット上で行います。難しい手続きは必要なく、証券会社(FX業者)や銀行のウェブサイトから取引を行えます。
18歳以上であれば誰でも口座を開設し、スマートフォンだけで取引を始められる手軽さが魅力です。
FXで稼ぐ仕組み
FXには主に以下の2つの稼ぎ方があります。
1. 為替差益を利用する方法
為替レートの変動を利用して利益を得る方法です。
例えば、1ドル=100円の時にドルを購入し、1ドル=101円になった際に売却すると、1円の差益が生じます。この取引を大きな金額で行えば、より大きな利益が期待できます。
FXでは「レバレッジ」という仕組みにより、日本国内のFX業者では、自分の資金の最大25倍の金額を取引できます。近年人気の海外FX業者では、最大1000倍のレバレッジで取引できるFX業者もあります。
例えば、最大25倍のレバレッジであれば、口座に10万円を預けた場合、最大250万円分の取引が可能です。この場合、1円のレート変動で2万5千円の利益を得ることも可能になります。
2. スワップポイント(利息)を得る方法
2国間の金利差を利用して利益を得る方法です。
低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買うことで、金利差分のスワップポイントを受け取れます。
例えば、ドル円の金利差が1日100円であれば、10万通貨を保有することで1ヶ月3,000円、半年で18,000円の利息を得られる計算です。
ただし、高金利通貨を売る場合はスワップを逆に支払うことになるため注意が必要です。
また、海外FX業者は、日本国内FX業者と比較してスワップポイントが低めに設定されていることが一般的です。
これは、日本国内のFX業者が顧客の注文をインターバンク市場に直接流さず、相対取引(DD方式)を採用していることに起因します。この仕組みにより、国内業者は取引コストを抑えやすく、スワップポイントを高めに設定することが可能となっています。
一方、海外業者はインターバンク市場を利用したNDD方式を採用している場合が多く、この点がスワップポイントの差につながっています。
FXの取引時間と特徴
FXは土日を除く24時間取引が可能です。
一般的には月曜日午前7時から土曜日午前6時まで取引できます。
特に、日本時間の22時~25時はロンドン市場とニューヨーク市場が重なるため、値動きが活発になる時間帯です。この時間帯は大きな利益を狙うチャンスとも言えます。
そのため、昼間働いている方でも仕事終わりから取引できる点も日本人にとってメリットの一つとなっています。
FX取引をするメリットとデメリット
FXの魅力(メリット)
少額資金から始められる
FXの最大の魅力の一つは、少額の資金から取引をスタートできる点です。
例えば、最低1,000通貨単位から取引が可能な場合が多く、これにより数千円程度の資金で始められることが特徴です。
また、レバレッジを活用することで、手元の資金の最大25倍もの取引が可能になります。これにより、小額投資でも大きな利益を目指せるチャンスが広がります。
さらに、海外FX業者の場合は、自己資金の1000倍もの取引が可能のため、数十円からと子供の小遣い以下の金額でも取引を始められます。
もちろん、1万円以上の資金で大きな取引も可能で、日本円が数十銭変動しただけで数万円の利益も狙えます。
24時間取引が可能
FX市場は土日を除いて24時間オープンしており、取引時間が柔軟であることも大きな利点です。
特に、主要な市場である東京、ロンドン、ニューヨークの3市場が時差を利用して連続的に開くため、どの時間帯でも取引できます。
このため、昼間は仕事をしているサラリーマンや主婦でも、自分のライフスタイルに合わせた取引が可能です。
値動きが活発なロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯(日本時間の22時~25時)は、多くのトレーダーにとって魅力的な取引時間となります。
円安リスクへの備えとしてのFX
FXの大きなメリットの一つに、円安リスクに対する効果的なヘッジ手段として活用できる点があります。
日本国内で生活する人々にとって、円の価値が下がる円安は輸入品価格の上昇や海外旅行コストの増加を引き起こし、家計や企業活動に大きな影響を与えます。FXはこうした円安リスクに対する保険の役割を果たす可能性があります。
個人輸入ビジネス、海外旅行などのケース以外でも、資産分散によるポートフォリオの安定性向上にも役立ちます。
リスクと対策(デメリット)
損失リスクとリスク管理の重要性
FXは大きな利益が期待できる一方で、損失リスクも存在します。
レバレッジを活用することで利益が大きくなる反面、同じ割合で損失が拡大するリスクも伴います。このため、リスク管理は非常に重要です。
具体的には、口座へ入金した自己資金に対して取引量を調整することです。大きな利益を狙い大きな数量で取引してしまうと、少しの為替レートの変動で入金した資金を全額失いかねません。目安としては証拠金維持率は3,000%以上を確保した方が良いでしょう。
また、損失を一定範囲に抑えるための「損切りライン」を事前に設定し、感情的な取引を避けることが必要です。
そして、入金する取引資金は、余剰資金での取引を心がけ、資産全体を失うリスクを避けることがポイントです。
初心者に適したリスクヘッジの方法
初心者にとって効果的なリスクヘッジの方法としては、以下のような対策が挙げられます:
- 少額取引から始める
最初は資金を少なくし、実際の取引環境に慣れることが大切です。慣れてきたら徐々に取引額を増やしましょう。 - 分散投資を心がける
一つの通貨ペアに集中せず、複数の通貨ペアで取引することでリスクを分散させます。 - デモ口座を活用する
実際の取引を始める前に、デモ口座で取引の練習を行うことで、リスクを抑えつつ経験を積むことができます。
FX未経験者のためのFXの始め方
信頼できるFX業者を選ぶ
FXを始めるには、まずFX業者に口座を開設するところから始めます。
日本国内、海外ともに数多くのFX業者がありますが、口コミで評判が良い信頼できるFX業者を選ぶことが大切です。
「日本国内のFX業者だからどこでも安心」というわけではなく、逆に日本国内FX業者は、顧客の注文をインターバンク市場に流さず自社独自の市場で約定させるDD方式(相対取引)を採用しているため、注意が必要です。
DD方式(相対取引)では、FX業者の独自市場のシステムで顧客注文が処理され、顧客の損失はFX業者の利益となり、顧客に不利な条件で約定することもがあるためです。
ですが、海外FX業者も入金したけど出金ができないという悪質なFX業者も存在するため、SNSなどインターネット上で口コミを確認することが大切です。